人の気持ちを汲み取ろうとしてるがなかなか上手くいかず、気がつけば余計なアドバイスをしてしまったり、意見の相違でぶつかってしまい口論になってしまう事がありませんか?
相手の気持ちを汲み取って合意形成を測る為に、一生懸命プレゼンしたり、間違っている部分をデータや論拠を見せても上手くいきません。
あくまでも相手の立場で物事を考えて、深い洞察を促す質問を重ねる事により相手の気持ちを汲み取り様々な合意形成を測ったり相手の持つ偏見やコアの部分にアプローチする事ができます。
この記事では家族や友人、仕事仲間の気持ちを汲み取り、相手の思い込みや疑心暗鬼を払拭して再考、同意形成を目指す為に必要な方法を記載します。
同意できる部分を強調し、質問を重ねる事が気持ちを汲み取る上で重要
論破や上から目線のアドバイスなどの敵対的アプローチで相手の心が変わる事はなく、心を閉ざされてしまう事になります。
このサイトでは何度も説いてるが論破や説得に意味はないぞ。
例え相手の言っている事がおかしな占いや怪しい陰謀論だからといって正しいデータを見せれば良いと思うと大抵は手痛い抵抗にあいます。
科学的なデータ、質の高いエビデンスなど物ともせず彼らは自分の妄想の論理を展開してきます。
しかし、正しいアプローチをする事ができれば彼らの心に気づきを与え気持ちを汲み取る事ができます。
根拠や理由を提示するよりも相手に寄り添う質問と同意が人の気持ちを汲み取る
反対する相手を説得する為に完璧な論理と正確なデータを用意してプレゼンしても大抵うまくいきません。奥さんに小遣い制を禁止されている人は試しに小遣い制が与える影響や統計を用意して説得してみてください。
一流の交渉人ほど相手に見せるデータと論理の数が少なく反撃や相手に対する攻撃はほとんど無いです。
逆に質問と共通認識、合意枠の確認が多く相手の気持ちを汲み取ることを常に心がけています。
大切なのは相手に対する配慮と敬意じゃ。
根拠や理由を多く並べすぎると、最も重要な部分を強調したり、広く展開することもできなくなってしまいます。
相手が特に興味がない話題であれば多くの論拠を展開した方が説得力があるが、相手も強い信念を持っていたり利害が絡む話となると多い論拠は逆効果になる事が多く
夫婦での話し合いなどは利害が絡む事がほとんどなので理由の数は最小にして相手の気持ちを汲み取るのじゃ。
相手を圧倒するより同意できる部分を探す方が遥かに大事
相手の考えを変えたい時、自分の視点を変えることを拒んでいたら当然変化は起きません。自分の主張の問題点や相手の主張の一部を認め、気持ちを汲み取る事により相手も自分の考えに疑問を持ってくれます。
相手の揚げ足をいくらとっても納得しないもんね
特に討論では相手の弱いところをついて論破する人が多いが、これでは考えを変えるどころかより強固にしてしまう。
そうではなく相手の最も共感できる意見をピックアップし合意形成できる部分を明確にしていく事が相手の気持ちを汲み取る事につながります。
- 相手の主張を論破する前に同意できる部分を強調する。
相手に裁量権を委ねる
人間は自分で決めた事以外は納得できない。相手の気持ちを汲み取りながら合意形成を図っていくには、相手の同意できる部分を強調して伝えていき、主張は理路整然とした説得力のある少数の根拠を示せれば良い。
判断を相手に委ねる事が何よりも大切であり、説得は質問でのみ可能であると言っても過言ではないです。
感情的な相手に対して冷静沈着でいるには自らの思い込みに囚われない知性と動じない心が必要です。
- 相手と自分の意見で同意できる部分を強調する
- 相手に対し敬意を持って質問をする。
- 自らの意見の最も弱い部分を伝える
- 最も強力な論拠を一つだけ伝え相手に決定を委ねる。
自らが思い込みにハマらない事が重要じゃ。思い込みについては過去記事で解説してあるぞ。
多くの人は例え、あなたの意見に同意できたとしても意思決定をコントロールされる事に対し激しい抵抗を覚えます。
人間は自己決定した事しか心底納得することはできんのじゃ。
偏見を持つ相手の気持ちを汲み取り、固定概念に疑いを持たせる。
相手が自分の所属する国家、企業、政治団体、宗教などに憎しみを持っているケースが存在。
人間は例え個々では謙虚となっても、集団となると驚くほど傲慢になり他集団を貶める事が地球上で本日も無数に起こっているでしょう。
しかし、相手が自分たちの集団に敵意、ライバル心を持っていたとしても相手の気持ちを汲み取り偏見を外す事は可能です。
自分たちの民族や組織に偏見を持つ相手に遭遇すると感情的になるかもしれんが気持ちを汲み取る為には冷静に相手の固定観念を見極め気づきに導く事が寛容じゃ。
敵意は理不尽であるという気づきが固定概念を払拭させる。
人間社会において、個人は帰属感及び社会的ステータスを求めます。
所属欲求と承認欲求は人間の強力な欲望の一つです。自分たちの集団の勝利はこの両方の欲を同時に満たす事ができます。
そして、負けた時にはその集団から距離を取り自分のアイデンティティを守ることも確認されています。
敗北はアイデンティティに多大なダメージを与える為、敵対組織に対して人は、強力な偏見と固定観念を形成する事があります。
更に仲間の組織には同様の思想を持つ人が多数いる為、個人よりもひどい思い込みに陥るケースが多いです。この偏見を外す為には以下のアプローチが有効である。
- 敵意は理不尽であると気づかせる
敵意は理不尽であるという気づきが変化をもたらすぞ
属性で一括りにする事が理不尽であると、気づかせれたら偏見をとくアプローチとして有効であるがその為には相手の思いや偏見までも汲み取りながら対処していく必要がある。
もし日本人というだけで嫌われていたなら納得いかないじゃろう
馬鹿げた理由で嫌われる事がどんなに気分になるか、相手の目線で考える様促す事で対立の無意味さに誘導していく事です。
腹が立つことも多いじゃろうが決して感情的になってはならんぞ
質問や相手の真似をして偏見をむき出しにした後、同意して気づきを与える
偏見を持っている人を論破しても偏見が解除される事は無く、かえって悪化させてしまいます。
例えば最もわかりやすい例だと、中国人に偏見を持つ日本人に中国人として生まれていたらと想像させるのじゃ
相手の気持ちを汲み取る上で協調と質問は欠かせません。相手の偏見の始まりの部分を探求できる様な質問を投げかけてみるのです。
血液型がA型の奴は自己中だから困るぜ!
君はB型じゃったな!日本という国だとB型が自己中だという不当な先入観を持たれてる事があるらしいぞ
ひでえ国だな!!血液型で人を判断するなんて!ん?
また相手の偏見をそのまま返した後、相手の反論に同意して固定観念に気づかせる方法もあります。
当然誰しもが偏見を払拭することなどありませんが、傾聴と質問、そして同意形成する事により偏見や思い込みの激しい人の気持ちを汲み取りつつ、新たな視点を開かせることも可能です。
自分自身が偏見を受ける立場になる想像を与えて気づきを与えるのじゃ
穏やかな傾聴を心がける
ワクチンを陰謀だと思う人にワクチンの効果と打たなかった場合の悲惨な現状を伝えた場合、大抵は陰謀論の信念が強化される。
営業でも本当にメリットしかないお客様に契約による大量のメリットとやらない事による多大なデメリットを伝えても大抵は上手くいかない。
説得やアドバイスでは人の意見は変わらない
友人から相談を受けた時、多くの人はついつい良かれと思ってアドバイスや説得をしてしまいますが、納得してもそれをきっかけに動く人は多くはありません。
アドバイスよりも友人の気持ちを汲み取り、意思決定に大きく貢献する方法としては下記の三つがあります。
説得やアドバイスでは例え、友人が納得していたとしても外部からのプレッシャーや他人に意思決定を操作されると激しく抵抗してしまうものじゃ。
現状維持と変化の欲求を見極める
人は現状維持願望と変わりたい願望の二面性を持っている事が多いのじゃ。
まずは現状維持願望に耳を傾けてる、すると変わりたい願望も出てくるので、それらを要約して変わりたい願望に対する深い質問を投げかけ変化へと導くのです。
ただし、これらの方法は相手の気持ちを真摯に汲み取り、良い方向へ促す場合のみ有効です。
テクニックとして使用しようとしても、心理学者によると人間独自の防衛メカニズムによりあっさり見破られてしまいます。
- 自分の思い通りにするという欲望で無く支援したいという気持ちが大切
こちらに関しては傾聴の記事でも詳しく記載しているので参考にしてください。
相手の気持ちを汲み取るには傾聴が大切であり、気の利いた助言やアドバイスなどは全く必要ありません。
まとめ:相手の気持ちを汲み取るには思い込みに反論せず穏やかに傾聴する
相手の心にアプローチする為には、ついつい相手への想いが強いほど熱くなってしまい良かれと思ってアドバイスをしたり、反論、熱のこもったプレゼンをしてしまいがちですが意思決定を自らしない事には人は納得できません。
相手の気持ちを汲み取るには徹底的な傾聴により合意できる部分を強調しつつ、気づきを与える質問しかありません。これらを実行する為には高い集中力と人への思いやりが欠かせませんが理解に徹していけばあなたの人生は全く違うものになります。
今回の記事が皆様の人間関係の一助になれば幸いです。
相手の気持ちを汲み取る為には自己鍛錬も大切じゃ。下記の記事も参考にしてくれ。
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