何かやろうとしても何もやる気が起きない。
何かをすること自体に大きなストレスを感じる。
ついには、いつもやっている仕事すらやりたくない。行きたくない。
このような経験をした事がある方が多いのではないでしょうか?
もちろん筆者も経験者の一人です。
このような状態に陥っても放置している方が非常に多いですが、身体が発しているSOSの可能性があります!!
しっかり原因を把握し対策することで、充実した日々を目指しましょう!
やる気が出ない原因。
一口に『やる気が出ない原因』とは言っても、人それぞれ色々な可能性があります。
自己判断だけでは分からないものもありますが、まずがどういった可能性があるのか把握
していきましょう!
ドーパミンの不足
ドーパミンが不足すると、、、
無感動、無気力、眠気、うつや不安感、不幸感 などがひどくなると言われています。
【ドーパミンとは】
『意欲』『運動』『快楽』といった機能を担う、神経伝達物質の一つ
ノルアドレナリンの不足
ノルアドレナリンが不足すると、、、
やる気や意欲の低下、場合によってはうつ病などを引き起こす原因となることもあります。
【ノルアドレナリンとは】
『やる気』『集中力や判断力』『長期的な記憶力』『ストレス耐性を強める』などの作用が
ある、神経伝達物質の一つ
セロトニンの不足
セロトニンが不足すると、、、
慢性的なストレスや疲労、イライラ、向上心の低下、不眠、うつ症状 など、様々な弊害があると
言われています。
【セロトニンとは】
ドーパミンとノルアドレナリンを制御し精神を安定させる働きがある、神経伝達物質の一つ
ストレスの蓄積
ストレスや心の疲れが溜まっている状態だと、おのずと思考力が低下し無気力状態に陥り易くなります。
適度なストレスは逆に良いとされていますが、明らかな無気力状態や不安感などがある場合は、しっかり対処する必要があります。
疲労の蓄積
身体的な疲れは直接だるさ、無気力状態などに繋がります。
特に現代の社会人の就業状況を考えると、満員電車の通勤、長時間のデスクワークなど、普通に働いていてもかなり疲れますよね。
『身体を休ませるために、休日は1日家でゴロゴロしてる』という話をたまに聞きますが、身体の疲労はゴロゴロして取れるものではないですし、逆に身体的なストレスに繋がります。
また、身体だけでなく『脳』も常に働いているので、意識的に休ませる必要があるでしょう。
自律神経の乱れ
自律神経が乱れると、無気力状態に陥り易くなります。
主な原因としては、ここまでに解説した『ストレス』や『疲労』の蓄積となっており、結果として交感神経と副交感神経のバランスが乱れ、無気力状態に繋がっていくとのことです。
【自律神経とは】
自分の意思とは関係なく、自動的に動く神経のこと
自律神経には『交感神経』と『副交感神経』があり、それぞれ役割が異なる。
交感神経:体の神経を活発化させる(主に日中やストレスを受けたり興奮した時)
→血圧の上昇、心拍数の上昇、筋肉の緊張、発汗の促進 など
副交感神経:体の神経を休息させる(主に休息しリラックスしている時や睡眠中)
→血圧の低下、心拍数の低下、筋肉の弛緩(しかん)、発汗の抑制 など
その他
・仕事内容のマンネリ化
毎日同じことの繰り返しだとやり甲斐もないですし、単純に飽きますよね。
・仕事にそもそも興味がない
そもそも興味を持って仕事が出来ている人はかなり少ないと思いますが、それでもやる気スイッチが入っている人と、入っていない人がいるのは確かですね。
これに関しては、仕事に対するマインドセットの問題かと思われます。
・仕事で評価されない
どんなに頑張って実績や経験を積んでも褒められない、給料が増えない といった状況は虚無感に襲われますし、『それなら適当にやっておけばいいや』となりますよね。
・やらされ作業
人にやらされる作業ほどストレスが溜まり、やる気がでない事はないと思います。しかし、気を付けないといけないのは
『自身に選択や意思表示の権利がない』と『選択や意思表示の権利があるが受動的』
上記の2つではまったく状況が異なります。
選択や意思表示の権利があるのにも関わらず、周りや上司に流されてやらされているならご自身のあり方も振り返るべきでしょう。
・目標や目的が明確になっていない
『なぜやるのか』『それが終わって何が得られるのか』のように、やる事に対する意味やゴール、自分に対するメリットが理解できていないと、なかなかやる気になれないものです。
達成感という点においては、先ほど解説したドーパミンなども関係してくるため、1つのプロセスとして大事です。
・やる事が多い/整理できていない/集中力の欠如
こちらに関しては、別記事で『集中力』について解説しているので、ぜひご覧ください。
やる気がない状態は病の可能性!?
ただ単に『なんかやる気が出ない。最近だるいな〜』というくらいの受け止め方で放置していると病気のサインに気付けないかもしれません。
無気力という症状は多くの病気に該当しているので、ご自身の状態と照らし合わせながら早めに対処してきましょう!
うつ病
うつ病の原因として、『セロトニン』や『ノルアドレナリン』の減少、精神や身体のストレス
の蓄積など、ネガティブな状態が挙げられます。
しかし逆に、結婚や進学、就職、引越しなどといった嬉しい出来事の後に発症する事もあるとのことで、実のところ発症の原因は明確になっていないようです。
うつ病は100人に約6人がかかる病気と言われていおり、とても身近な病気です。
主な症状として、眠れない・食欲不振・疲れやすい・無気力・不安・イライラなどが挙げられているため、心当たりがある場合は早い段階で対処するべきです。
認知症
認知症と聞くと『記憶』や『判断能力の低下』をイメージすると思いますが、それだけではありません。
認知症の症状の一つに『アパシー』と言われるものがあり、このアパシーが無気力や無関心な状態を示しています。
なので、無気力状態になった時に認知症の可能性も疑われる訳です。
認知症は、老化とともに脳内に異常なたんぱく質が増加・蓄積することで、脳細胞がダメージを受けて減少・壊死することが原因と言われているので、高齢者が発症する可能性が高くなります。
やる気のない状態は認知症の初期段階の症状としてみられますが、うつ病とは違って自身で気付き辛いので、周囲の人が変化に気づくことの方が多いようです。
燃え尽き症候群
燃え尽き症候群とは名前の通りですが、
『何か一つのことに熱心の取り組んでいた人が、突然やる気を失ってしまう』というものです。
上記のように過剰に何かに取り組み続けた結果、ストレスや疲労が蓄積され限界を超えてしまうことが原因とされています。
自分以外の人のために頑張りすぎる人や、ひたむきに手を抜かず仕事をしている人などが発症し易いようなので、思い当たる方は燃え尽きる前に立ち止まって下さい。
主な症状としては、朝起きられない・職場に行きたくない・アルコールの量が増える・イライラが募る などが挙げられています。
無気力症候群
今回の本題で名前の通りですが『何事にもやる気が出ない、意欲が湧かない状態』です。
単にやる気が出ないという訳ではなく『強いストレスから身を守るための逃避行動』とも言われているようです。
学生や社会人がよく言う『五月病』もこれにあたります。
上にも書いた通り、ストレスや心の疲労の蓄積・自律神経の乱れ・その他にも大きな目的を達成した後に発症するなど、さまざまです。
真面目・努力家・完璧主義者 などの方が発症し易いようです。
主な症状としては、意欲の低下・自発性の低下・感情の起伏が小さくなる・周囲に無関心などが挙げられています。
自律神経失調症
自律神経の交感神経や副交感神経のバランスが崩れている状態です。
原因としては、冷え症・睡眠不足・不規則な食生活・精神的/身体的なストレス/ホルモンの乱れ などが挙げられています。
真面目・責任感が強い・内向的・几帳面・心配性 などの方が発症し易いようです。
主な症状としては、動機・頭痛・めまい・胃痛・腹痛・吐き気・下痢・発汗・倦怠感など かなり幅広くみられます。
適応障害
適応障害とは、自身の置かれている環境や変化に適応できず、大きなストレスを抱えた結果社会生活にさまざまな支障をきたす状態です。
原因としては、仕事や学校・日常生活で抱えるさまざまなストレスが蓄積することです。
ストレス耐性が低い・人に相談をせずに抱え込む・神経質・傷つき易い・繊細・敏感 などの方が発症し易いようです。
主な症状としては、抑うつ・動機・イライラ・集中力/思考力の低下・不眠・食欲不振・手足の痺れ・吐き気など、幅広くみられます。
慢性疲労症候群
慢性疲労症候群とは、これまで普通に生活をしていた人がストレスなどをきっかけに、身体を動かせないほどの重度の倦怠感や疲労が6ヶ月以上続く状態です。
明確な原因が分かっておらず、血液検査を含む全身の検査を行った上でも以上が見つからない場合に、慢性疲労症候群が疑われるそうです。
主な症状としては、不眠・頭痛・腹痛・筋肉痛・集中力の低下・首/肩/関節の痛み・微熱/悪寒・抑うつ・倦怠感・のどの痛み などが挙げられています。
やる気が出ない時の対策5つ!
やる気が出ない原因として、ここまでの解説を見て頂いて分かる通り特に『ストレス』が大きく関係しているので、その分対策の面でも重複する部分が増えます。
一つずつ細かく見ていきますが、殆ど共通する重要項目は『食事・運動・睡眠』という人として
基本の部分になります。
無理なくできることから始めましょう!
ドーパミンを増やす!
ドーパミンが増える事で、幸福感が得られる・集中力が上がって効率UP・ポジティブになる・意欲的になる などの効果が得られます!
主にドーパミンは『気持ちが良い』『心地が良い』『何か目標を達成した』『新しい刺激』『初めての感動』などを感じた時に分泌され易いようです。
なので、意図的にドーパミンを増やす方法としては
・運動をする
運動をすることで身体的な喜びを感じることができ、ドーパミンが放出されます。
・食事を改善する
タンパク質やチーズ、ナッツ、豆類、魚など、ドーパミン合成に必要なアミノ酸を含む食品を摂取することが重要です。また、ビタミンB群、ビタミンC、鉄、マグネシウムなどもドーパミンの合成に必要な栄養素です。
・睡眠を改善する
睡眠不足はドーパミンの量を減らすことが知られています。しっかりとした睡眠をとることで、ドーパミンの分泌が増加することが期待できます。
・新しい経験をする
新しい経験をすることで、脳内のドーパミンが増加することが知られています。新しい趣味を始める、新しい場所に行く、新しい人と出会うなど、日常生活にちょっとした変化を取り入れることが重要です。
・目標や報酬を設定する
報酬に期待をして行動する時にドーパミンが分泌される
※目標の達成難易度が高過ぎると、それまでに挫折してしまうので、細かい設定がオススメです
・音楽を聴く
好きな音楽を聴くことでドーパミンが分泌される
※注意※
アルコール・タバコ・薬物・ギャンブルなどを報酬として継続的に自身に与えると、脳がドーパミンを欲して依存性が高くなります。
中長期的なメリットもしっかり考えて、ご自身に害のない選択をしてください。
ノルアドレナリンを増やす!
ノルアドレナリンが増える事で、意欲の向上・行動力・脳の活性化・記憶力の向上 などの効果が得られます。
主にノルアドレナリンは『緊張状態』『ストレスを感じた時』に分泌され易いようです。
意図的にノルアドレナリンを増やす方法としては
・運動をする
運動は、ノルアドレナリンの放出を促すことが知られています。有酸素運動、筋力トレーニング、ヨガ、ピラティスなど、自分に合った運動を継続的に行うことでノルアドレナリンを増やすことができます。
・カフェインを摂取する
カフェインは中枢神経系を刺激し、ノルアドレナリンの放出を促すことが知られています。コーヒー、紅茶、緑茶、チョコレートなどのカフェインを含む飲み物や食品を摂取することで、ノルアドレナリンの増加が期待できます。
・締切や期日を設定する
あえて軽度のプレッシャーを自身にかける事で、ノルアドレナリンの分泌を促す
※注意※
あくまで『適度なストレス』という前提です。過度なストレスや長期的なストレスはその他の神経伝達物質などのバランスが崩れ、うつ病などの症状に繋がる可能性が高くなります。
セロトニンを増やす!
セロトニンが増えることによって、自律神経のバランスが整う・精神が安定する・睡眠の質が上がる・活動的になる・ストレス軽減 などの効果が得られます。
セロトニンは朝起きた時から自然に分泌され始めますが、こちらも意識的に増やすことができます。
主な方法としては
・日光を浴びる
網膜が光を感じることでセロトニン神経が活性化され、セロトニンが分泌されます。
最もオススメなのは、朝起きてから15分〜30分程度の散歩です。
日光浴+散歩をすることで、セロトニンの分泌を促進させ、身体も脳も朝から活性化することができます!(外出前に水分補給はしておきましょう)
※メラトニンと言われる『眠くなるホルモン』が日光を浴びてから14〜16時間後に分泌されるので、朝日光を浴びることで睡眠の質も上がり、一石二鳥
・運動をする
有酸素運動やリズム運動が効果的と言われています。
リズムの運動というのは、一定のリズムで繰り返す運動のことを指していて、例として挙げるとウォーキング・意識的な呼吸・咀嚼 などがセロトニンの分泌に影響すると言われています。
先ほどもお伝えしたように、日光浴をしながらの散歩は理にかなっていると言えますね。
その他の呼吸や咀嚼も ”意識的に行う” ことが大事なようですが、意識だけなら手軽で良いですね!
・食事でトリプトファンを摂取する
トリプトファンというアミノ酸は、セロトニンの原料となります。トリプトファンを多く含む食品としては、鶏肉、魚、ナッツ類、乳製品、豆類、卵、バナナなどがあります。
※トリプトファンを脳内に運ぶために『インスリン』が必要になるため『糖質』も重要です。
・瞑想をする
瞑想は、セロトニンの分泌を促進するとされています。毎日少しの時間を瞑想にあてることで、リラックス効果も期待できます。
・マッサージを受ける
マッサージは、セロトニンの放出を促進するとされています。リラックスした状態でマッサージを受けることで、セロトニンの増加が期待できます。
【涙とストレスの豆知識!】 『涙は心を洗い流してくれる』とよく言われますが、これにもセロトニンが関わっていて、泣くとセロトニンの分泌が活性化されます。 また、体内にあるマンガン(ミネラルの一つ)と言われるものが一定量を超えると、うつ病になるリスクが上がるようなのですが、このマンガンが涙に多く含まれているとのこと。 なので、泣いてマンガンを排出することで ”うつ病のリスクを軽減” することも出来るようです。
疲れを溜め込まない・ストレス発散!
『疲れやストレスが溜まっているな。』と感じた時の対処法として、”休日は何もせずにゴロゴロする!” ”友達と飲みに行って発散!” などの行動をしている人は多いのではないでしょうか?
人間の身体は寝れば寝るほど回復するものではないですし、お酒を飲み過ぎれば身体に負担がかかり余計にストレスを溜め込みます。
考え方として、ストレスには『身体的なストレスと精神的なストレスがある』ということを改めて認識することが大事です。
ストレス解消の例として、いくつかご紹介します。
・運動をする
運動は、ストレスホルモンの分泌を抑制し、代わりに幸福ホルモンの分泌を促進します。有酸素運動や筋力トレーニングなど、好きな運動を選んで行うと効果的です。
・深呼吸をする
深呼吸は、自律神経を整えるために効果的です。ゆっくりと息を吐きながら、腹式呼吸を意識して深く吸い込むことで、リラックス効果を得られます。
・瞑想をする
瞑想は、ストレスを軽減するための効果的な方法です。静かな場所で座り、呼吸に集中するだけで十分です。
・友人や家族と話す
ストレスが溜まっている状態だと、人と会うのも面倒になってしまう事もあると思いますが、人と会わずにずっと家に篭っているのは色々な面で悪循環になります。
無理し過ぎるのはいけませんが、あえて遊びに出てみる事も大切です。
・アロマテラピーをする
アロマテラピーは、香りの成分が脳に直接働きかけ、リラックス効果を促します。ラベンダーやユーカリなど、自分に合った香りを選び、ディフューザーなどで部屋に香りを広げるのがおすすめです。
とりあえずやり始めてみる
これは根性論になりますが、やる気が出ない時の一番の弊害は ”やり始められない” という入り口の問題であって、いざ手を付けてしまうとだんだん集中力が上がり、案外出来てしまいます。
とりあえずやる!という行動が繰り返し出来るようになれば、習慣化されるためもっと楽になっていきます。
5分でも10分でも良いので、心を鬼にしてとりあえずやってみて下さい・
それでまったく作業が進まなかったら、少しでもやった自分を褒める!そして気持ちを切り替えて散歩に行きましょう。
※注意※やる気が出ない時にやってはいけないこと!!
やる気がでない時の原因や対策は解説してきましたが、やってはいけない事も存在します。
よりネガティブな状態に陥る可能性があるので、注意しましょう。
自分を責める
『自分は能力が低いんだな。』『ダメな人間だ。』などと自分を責める行為は何のメリットも発生しません。
ただ自己嫌悪に陥ってストレスを溜めるだけです。
常にやる気がある人間も、常に集中力が高い人間もそういません。
誰だって何もしたくないし、面倒くさいんです。あなたが置かれている状況は当たり前です。
本来であれば、やる気が無い時に無理やり何かをするのは良くないそうですが、筆者としては1分でも2分でも良いから何かをする、そして時間に関係なく”実行した自分を褒める”ことが大切だと思っています。
なにもせず放置
手を付けてみてもやる気が出ない。集中力が続かない。という事は沢山あると思いますが、一番良くないのはこのまま何も考えずに放置することです。
やる気が出ない状態というのは大抵なにか原因がありますし、ここまでに解説したように病気の可能性もあるので、放置せずにご自身の生活環境を振り返り、まずは原因を探して下さい。
何かをする前に、なぜなのかを考えるのも、やる気を取り戻すための重要な一歩です。
最後に
いかがでしたでしょうか?
少し専門用語が多く登場したかもしれませんが、伝えたいことはシンプルで
①原因の把握(振り返り)
②出来る事からやる!
の2つだけです。
対策内容も色々な種類がありましたが、手始めに朝の散歩から始めてみてはいかがでしょうか?
少しでもお役に立てれば幸いです。