「時間」と「幸福度」の関係性

知性的側面

突然ですが、人は「時間」「お金」
どちらに余裕があると幸せに生きられると思いますか?

お金が沢山あれば、色々な事が自由になるでしょ?

だったらお金があった方が幸せになれると思うな

実は、ある調査によって統計的に

「時間的な余裕」を多く持っている人の方が幸福度が高い』

という調査結果が出ているんじゃよ

また、人はお金をいくら稼いでも、

「時間に余裕を持たせるお金の使い方」
「時間に余裕を持たせる仕事や生き方」

これらが出来ないと不幸になる、という事も分かっています。

もちろん、大前提として究極的な幸福とは「時間」、「お金」共に余裕のある状態を指すのですが、今回の調査結果では、「時間」を重要視することで、最終的に「仕事」や「お金」を含む「人生そのもの」の質の向上にも繋がる、というものです。

一見関連性の無い、「時間」「お金」ですが、「時間」を優先する事で得られるメリットは大きく分けて3つあるとされており、それらは「お金」とも密接な関係を持っているのです。

是非最後までご覧ください。

今回の記事で分かる事

・「時間の余裕」がもたらす人生における「3つのメリット」

・ 現代人が陥る、「暇」なのに「死ぬほど忙しい」原因

「お金」より「時間」を優先する【3つのメリット】

「お金」より「時間」を優先するとどんな良い事があるの?

今回のテーマでもある「幸福度の増大」に繋がるんじゃ。

一般的に成功者と呼ばれる人々は「時間の使い方」が上手という調査結果もあるぞ。

幸福度の増大

この調査結果では、「お金」より「時間」を重要視した人達は、

  • 収入の寡多
  • 学歴の有無
  • 家族の有無
  • パートナーの有無

これらとは無関係に幸福度が増大する、というものです。

しかし、今回の調査結果は「時間的余裕のある人」は上記の要素が、どの状態であったとしても「幸福度が高い」というものだったのです。

逆に「裕福であったとしても、時間的余裕のない状態の人」の幸福度が低い事も分かっています。

社会的な繋がりの促進

「お金」より「時間」を重要視する人は「人間関係が良くなる」というデータも出ています。

これは、お金や仕事を重要視するより、友人やパートナー、家族と過ごす時間を優先する人は幸福度が高いというものです。

お金を持っていても人間関係が円満な方も当然いらっしゃいます。
ただ、そういった方も時間を重要視し、時間に余裕のある方が多い傾向があるとの事。

さらにセックスライフの充実にも繋がるという調査結果も出ています。

仕事のモチベーションと収入の改善

3つ目は、「時間」を重要視すると仕事のモチベーションが上がるというものです。

これは当たり前と言えば当たり前ですが、自分の趣味、リラックスの時間が取れると集中力が上がり、脳へのストレスも少ない為、自ずと仕事のモチベーションが上がります。

当然、仕事のモチベーションが上がれば、仕事のパフォーマンスも上がる為、「お金」「収入」が上がるというものです。

実際、時間を重要視している人の方が収入が高い傾向にある、というデータもあり、時間を重要視している人はストレスも少なく幸福度も上がっていくということです。

ただ、能力が高く、出世もしていて、経済的に豊かな人はそもそもストレスが少ないのです。
何故なら色々な物事について、自身の意思で決定出来るからです。

裏を返せば、「時間が無い事による強烈なストレス」に晒されていて、時間ストレスによって生産性が下がってしまっている人は、意識的に自分の時間を優先することで、出世、成功の伸び代がある、という事です。

「時間ストレス」に常に晒されている現代人は伸び代の塊という事じゃ

  • 時間的裕福の人は自身の境遇や肩書き問わず幸福度が高い傾向
  • お金や仕事より、人と過ごす時間を重要視する事で人間関係が良くなる
  • 自分の時間を重要視する人は、脳へのストレスも少なく、仕事のモチベーションがUP

現代人が陥る時間に関する「6つの罠」

明日はテスト!一夜漬けじゃないと間に合わない!

でも、部屋が散らかってて集中出来ないから少し掃除してからにしよう!

毎日仕事忙しくてイライラするぜ!

今日はパーっと飲み行って、お姉ちゃんのいるお店でも行っちゃおーっと!

忙しい時程、無駄なことに時間を使ってしまう。
この様な経験は、大なり小なり皆さん心当たりがあるかと思います。

今後このサイトでは、時間に追い込まれている状態を「時間ストレス」と表現させて頂きます。

人間はこの「時間ストレス」が掛かると、時間を無駄に浪費する傾向があるのです。

この「時間ストレス」は、通常こなせる仕事量がこなせなかったり、ミスを誘発したりと、仕事や勉強のパフォーマンスを著しく下げてしまう事も分かっているぞ。

  1. 前提として、人は忙しい時程時間を浪費する傾向にある。
  2. 「時間ストレス」が掛かると、仕事や生活のパフォーマンスは著しく低下する

また、「忙しい」「時間がない」
口癖の様にこの様な言葉を発する人っていますよね。

世の中には分単位のスケジュールで動かれている、本当に忙しい人もいらっしゃいます。

しかし、現代の殆どの人は「暇なのに死ぬ程忙しい」という状態に陥っています。

これは近年の人類の生活の変化によって生まれた現象でもあり、皆様の生活の中に潜んでいる「罠」とも呼べる、意識しなければ気付かない現象なのです。

現代人が抱える「暇なのに死ぬ程忙しい」状態。

その状態に陥る日常に潜む「6つの罠」があります。

この「罠」に注意して生活する事で、無意識的に奪われ、失われていた「時間」を取り戻すきっかけになるかも知れません。

テクノロジーの罠(自律性のパラドックス)

近年の目覚ましいテクノロジー、IT技術の進歩により、人類は数々の時短や効率化を進めてきました。

それにも関わらず、現代人は「忙しい」という状況に置かれています。

2000年代初頭、今は当たり前になっているスマートフォン、PCやインターネットの普及により、我々人類の生活は大きく変化しました。

特にビジネスシーンにおいては大きな変化があり、一昔前であれば、クライアントからの入電対応やメールチェックは勤務先の会社で無ければ受け取れず、取引先からの発注依頼の対応はFAXでしか出来なかった。

今では考えられませんよね。
これらは会社に出社しなければ仕事にならなかった。というのが正しいでしょうか。

故に、スマホやPCが今ほど一般的で無かった時代は、会社を退勤すれば、必然的に仕事モードOFFの時間が作れたのです。

しかし、今ではITの進歩により、時間や場所問わずに、いつでもどこでも仕事が出来る様になった。
人類は自律性を獲得したのです。
今までよりずっと効率的に尚且つスピーディーに仕事を片付ける事が出来る様になった筈です。

これが現代人の陥っている罠の1つ目。

これらのテクノロジーの発展は「仕事とプライベートな時間の区別がなくなる」という事に繋がるのです。

興味深い研究データがあります。

休日に仕事を思い出すと、リラックス状態に戻るのに30〜120分の時間が掛かる、というものです。

こんな経験はありませんか?
家でNetflixを視聴中に上司から電話が来た、友達からのLINEをチェックした際に、同僚と業務のやり取りしていたLINEが目に入ってしまって週明けの業務スケジュールについて考えてしまった。

先ほどのデータで分かる通り、休日や自由時間に仕事の事を思い出すと自由な時間を奪われ、リラックス状態に戻るまでに多くの時間を奪われます。
これはスケジュール確認、タスク管理だけでも同様で、脳に認知的な負担をかけてしまいます。

テクノロジーの発達は人類に自律性と数々の利便性をもたらしましたが、同時に「自由な時間」を奪うきっかけにもなってしまったのです。

スマホ、PCの発展により、会社を退勤しても、スマホやPCが手元にある限り、いつでもどこでも仕事モードを強制的にONに入れられてしまう環境が手元にあるのです。
友達とランチをしていても、家族とテーマパークにいても、極端な話パートナーとセックスしていても、いつでもどこでも「仕事」が可能になってしまったせいで、自由な時間は実質奪われ続けているのです。

これは余談で筆者の持論ですが、
休日の日に連絡をしてくる様な会社はまともではない、という考えです。

「デジタルデトックス」って言葉があるけど、意識的にスマホやPCを遠ざけたりするのが効果的かも知れないですね

諸説あるが、近年のキャンプブームなどはデジタルデトックスを求める人が増えてきているのも要因だと考えられているぞ

お金へのフォーカス

2つ目は『現代人は「金儲け」や「仕事」に対する脅迫観念が強い』という事です。

「イースタリンの逆説」という有名な調査結果があります。
これは、ある程度の年収を超えると幸福度は頭打ちになるという有名な説です。

この現象は特に仕事がうまくいっている人、あるいは年収約1,200万円以上稼いでいる人が陥り易い感覚との事。

一般的に年収1,200万円と言えば十分稼いでいて、金銭的には十分幸せじゃないか、と言える方も少なくないと思います。

しかし、年収1,200万円以上稼ぐと、もっと稼げるのではないか、もっと幸せになれるんじゃないかという考えに至ったり、稼げなくなるのではないか、という不安から更に仕事に没頭してしまう、というのです。
また、自身の生産性が上がった事で、自身の持っている時間を「時給換算」するようになってくる、というものです。

自身の年収が上がれば上がる程、自身の中で「時間の希少価値」が上がってしまい、自分の趣味や家族と過ごす時間、友人との飲み会など、本来リラックスに充てる時間すらも「時間を使う事を躊躇う」様になり、何かに追われる様に仕事に身を投じ、結果的に幸福度が下がっていきます

先述の「テクノロジーの罠」でもあった様に、あらゆる職業において遠隔で仕事が可能になってきた事で、日常生活を送る中であっても「仕事」というプライベートとは本来切り離しておくべき時間にアクセスしやすくなってしまったというのも一因として考えられます。

確かに、「時給」という概念は「時間」と「お金」を意識する最初のきっかけだったかも知れません

時間の過小評価

先述の「時間の希少価値」が上がってしまい、「時間を使う事を躊躇う」という話をしましたが、
今度は逆のパターンも現代人が陥りがちな現象。

こちらは裕福であるか、そうで無いかに関わらず起こり得ます。

実は「時間」と「お金」を天秤にかける行為は無意識的に日常に存在しています。

例えば、本当はゆっくりダラダラしたいのに、掃除をしなければいけない、洗濯をしなければいけない、ご飯を作らなければいけない等、人間が日々生きていく為には日常生活の中で様々なタスクに追われています。

しかし、現代の技術のお陰でこれらは自分の時間を掛けずに完了する方法は存在します。
そして、大多数の方がこれらの「時間」を捻出する方法をご存知のはずです。

掃除であればお掃除ロボット洗濯であれば乾燥機付き全自動洗濯機料理は自動調理圧力鍋など。。。

もしくはそれらまとめて家事代行なんて選択肢もありますよね。

誰もが一度は検討したこともあるのでは無いかと思います。
確かに、それぞれ決して安い物ではありませんね。

しかし、未だ購入に踏み切れない。

これはほとんどの人が無意識的に自身の「時間」を安く見積もり、
『「お金」が掛かるなら「時間」を使って自分でやってしまおう』

と考えてた結果起こっている事です。

これを繰り返す事で、
小銭を追って時間を浪費する事を悪いとは思わないメンタリティが成長してしまうのです。

「時間」とは誰しもが平等に持つ資産です。
ただ、誰もがお金を掛けずに平等に所有している物だからこそ、その価値に気付かずにいます。

これは自身の「時間」を安く見積もった故に発生している事象です。
結果的に「時間」という資産は目減していき、幸福度は著しく下がります。

僕も数百円の送料をケチって直接お店に行ってしまうことあります

ただ単に「物を買う」のではなく、同時に「時間を買う」という感覚が必要かも知れんな

多忙ステータス

現代人のアイデンティティは人類の歴史の中でかつて無いほど「仕事」と結びついています。

実際のデータによると、先進国に居住している方の多くが、
友人や家族や趣味ではなく「仕事」に人生の目的を見出そうとしているのです。

自己紹介が分かりやすいのですが、

「僕は営業職をしていて〜」
「実は私IT会社に勤務しておりまして〜」

など、自身のアイデンティティの表現として、仕事から喋る方多いですよね。

当たり前、と思われる方も多いと思いますが、昔は違いました。

ヨーロッパの時代劇などで見た事ある方もいるかと思いますが、自身の身分を名乗る際、
我こそは、○○家嫡男、●●!」ってニュアンスの見た事ありませんか?

私たちは、人類の歴史上で最も、仕事を重要視している時代に生きているのです。

また、仕事を自分の重要なアイデンティティと捉え、
人生の目的にする考え方をWorkism(仕事主義)と言います。

このWorkism、経済的な不安や社会の不平等を助長しやすい、と言うことが分かっています。

一見、経済的に裕福な方は幸せそうに見えますよね?

しかし現代社会では、このWorkismのせいで、お金を稼いでいても、自身がいつまで稼げるのか、
落ちるとしたらどこまで落ちるのか、失う事を恐れWorkismによって不幸になるのです。

一方で生活が苦しい人は、更に落ち込む事、自身がこのまま出世もせずに苦しいままなのでは無いか、と言う事を恐れ続けてしまい、その結果不幸になるというのです。

Workismは、金を稼げば失う事を恐れ、稼げなければ持っていない事を嘆き落ち込む傾向があります。

実際のデータでは、幼少期に不平等な環境、貧しい環境で育った方は収入を自尊心に結びつける傾向が強く、時間より仕事やお金を優先し、結果的に幸福度が下がるのです。

時代の変化じゃな。

古代ローマ時代においては、金銭を求めた労働を軽蔑し、卑賎なものとみなす傾向もあったくらいなんじゃよ。

怠惰嫌悪

人間は元々、一人でじっとしていられない、という傾向があります。

研究者の中では「怠惰嫌悪」と呼ばれる現象です。

例えば、人を数人集めて一つの部屋に入れられ、「今から12時間何もしないで下さい」と言われたとします。
その間、他人とのお喋りも、睡眠も禁止です。

出来ますか?
殆どの方が出来ないと思います。

そんな私たち人間は、怠惰では有りません。

「やるべき事はやらないけど、何もしない事は耐えられないから、やらなくて良い無駄な事はやってしまう生き物」なのです。

仕事があるにも関わらず、YouTubeで動画を見てしまったり、どうでも良いネットサーフィンをしてしまったり。
ジムに行かなきゃいけないのにInstagramで美女を検索して眺めてしまったり。。。

より大事な事を差し置いて、どうでも良いことをしてしまう。
人間は実際「何もしない事」は出来ないのです。
これを「怠惰嫌悪」と言います。

実際の調査でハードワークに勤しんでいる程、リラックスを求めて行う余暇の活動中に「退屈さ」、「ストレス」を感じているという事が明らかになったのです。

はっきり言って「病気」ですね。

お金を稼ぐ理由の一つとして、「自由を手に入れたいから」と考える方もいるでしょう。
本当は仕事なんてしたくないし、自由に生きたい筈です。
しかし、この「怠惰嫌悪」によって、人間は自由を与えられると退屈を感じてしまい、ストレスになる生き物なのです。

この「何もしない時間」というのは非常に難しいのですが、脳にとっても非常に重要な事です。
ですので、積極的に「何もしない時間」を作る事をお勧めします。

ただ、やるべき事があるのに無駄な事はやってしまうというのはシンプルに時間の無駄ですし、
脳にとっても良く無いので「何もしない事」が出来ないのであれば、やるべき事は終わらせて、その後全力で「怠惰」になってみて下さい。

ただ「何もしないこと」は本当に難しいです。
その難しさを感じる代表的な動作として「瞑想」があります。

振り返ってみると、何もしていないつもりでも何かしらのアクションは起こしているのかも知れないです。

瞑想にも興味があります。

瞑想は皆が知っている様な有名な起業家たちも日々のルーティンに瞑想を組み込んでおる。

近日中に瞑想についても取り上げるからチェックするが良いぞ。

Yes Damn効果

現代人の多くは将来の時間について楽観的に考えてしまい、大きなタスク、本来受けたくない予定や仕事を引き受けてしまう傾向があるのです。

これを「Yes Damn効果」と言います。

3ヶ月後の月末に僕の友達がイタリアンのお店を出すんだ。

一緒に行こうよ。

(流石に3ヶ月後であれば仕事も落ち着いてるわよね。。。)
良いわよ!行きましょ!

。。。半年後

あー仕事が終わらない!
ご飯の約束もしちゃってるし、どうしよう。。。

この様にお誘いを受けてしまっていませんか?

統計的に、「来週」の忙しさは「今」の忙しさを基に予測するのが良いと言われています。
今週忙しければ、来週も同じ様に忙しく、来週も忙しければ当然再来週もその先も忙しい筈です。

基本的に「今忙しい人」は「何年後であっても忙しい」のです。

ただ、それを考えないで予定を入れてしまい、忙しい人は更に忙しくなってしまう傾向があり、これをYes Damn効果と言います。

あまり先の予定を埋めてしまうと時間ストレスが掛かってしまう可能性がある為、「将来の自分の時間」を楽観視せずに、見えない予定を入れるのは一度避けましょう。

まとめ

テクノロジーの罠(自律性のパラドックス)に関しては心当たりがある方も多いのではないでしょうか。

効率化や時短を求めたツールが、逆に現代人の「忙しくなる原因」となってしまっているのは、
何とも皮肉なものです。

近年デジタルデトックス、という言葉がありますが、意識的にスマホやPCなどを遠ざけ、意識的に自由な時間を優先する事が効果的です。

意識してみると、何気なく過ごしている日々の中にも、忙しくなってしまっている原因もあるかと思います。

その気付きがあれば、是非意識的に「自分の時間」を尊重し、時間を大切に過ごしてみて下さい。

Time stays long enough for anyone who will use it.

時間を使いこなせる人には、十分な時間が手に入る

Leonardo da Vinci

コメント

タイトルとURLをコピーしました